日本各地で親しまれている、ふっくらとした丸い生地に餡やカスタードが包まれたあの甘いお菓子。
あなたはこの食べ物をなんと呼んでいますか?
- 今川焼き(主に関東地方)
- 大判焼き(東北や北海道など)
- 回転焼き(関西や九州地方)
- 二重焼き(広島など)
- 御座候(ござそうろう)(主に兵庫・大阪近辺の商標名)
同じ形、同じ味のはずなのに、呼び名がバラバラ。
この“名称の地域差”が、時に軽い混乱や論争を生むことがあります。
1 北海道大学生協が取り組んだ「名称問題」
そんな中、北海道大学の生協が打ち出したユニークな解決策がSNSを中心に話題となっています。
その名も――「物体X」。

そう、もはや何かは言わない。
でも見た目も味も、どう見ても例のアレ。
「回転焼きですか?」「いや、大判焼きだろ」「え、今川焼きでしょ?」と議論になるのを避け、あえて中立な呼称「物体X」で販売を開始したのです。これは北海道大学生協が、学生間での呼称の違いによる軽い口論や混乱を避けるために考案した“遊び心のある”対応。
2 名前を手放すことで、注目を集める
「物体X」はネーミングのインパクトもあって大人気。実際には中身のバリエーションも豊富で、こしあん、カスタード、チョコレート、季節限定のフレーバーなど、味覚的にも満足度の高い一品となっています。
SNSでは、
「物体X買ってきた!」
「名前に笑ったけど、味は大判焼きだった」
「地方勢多すぎて結局呼び方論争勃発する」
といった声が続出。
3「名前」が持つ力と、その手放し方
この「物体X」の取り組みは、名前が持つ文化性や地域性、そしてそこに生まれる小さな摩擦について、思わず考えさせられるものでもあります。
名称が多すぎて決められないなら、いっそ何も決めない。
名を捨てて実を取る。そんな姿勢が、むしろ人々の関心を引き寄せているのです。
4 最後に
関西では「回転焼き」としておなじみのあのお菓子。もしあなたが北海道大学を訪れることがあれば、ぜひ生協で「物体X」を手に取ってみてください。
名前はあえてぼかされても、「これ、回転焼きやん!」とツッコミたくなるはず。
関西人の舌と心にも響く、“名前以上”のおいしさがそこにあります。
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